元LIBERTY受講生の野口先生が教える英語勉強法
さて、今日は前回の続きV4の解説からいきます。
V4はグラマーテーブルの「Syntax」のページを見ていただければわかるようにSVOOのパターンになります。
Sは主語、VはVerb、O(人)、O(もの)ですね。
1. O(もの)に「単語の名詞」が入る場合
グラマーテーブルのVerbalの表を見てください。まずはO(もの)に「単語の名詞」が入るパターンを考えてみましょう。
いちばん単純な形ですが、基本となるのでしっかり確認しましょう。
(1)giveのグループ
まずはgiveのグループです。「人に…を与える」というのが基本的なイメージです。
このグループには次のようなものがあります。
allot(分配する)
give(与える)
hand(手渡す)
offer(提供する)
pay(払う)
read(読んで聞かせる)
send(送る)
teach(教える)
throw(投げかける)
award(授与する)
grant(与える)
lend(貸す)
pass(回す)
promise(約束する)
sell(売り込む)
show(見せる)
tell(話す)
write(書き送る)
単語ばかり並べてもぜんぜん頭に入ってこないので例文を見てみましょう。
I gave him some advice.
(彼にアドバイスしてあげた)
この場合、「主語」はI、「Verb」はgave、「O(人)」はhim、「O(もの)」はadviceとなります。
SVOOになりますね。ご確認ください。
ちなみにadviceは不可算、つまり数えられません(advices ☓)。間違いやすいので気をつけてください。
また、someは不可算名詞にも使えます。some moneyとかよく言うので覚えておくと便利ですよ。
He handed the shiba inu a ball.
(その柴犬にボールを渡してやった)
「主語」はHe、「Verb」はhanded、「O(犬)」はthe shiba inu、「O(もの)」はa ballとなります。
犬の性格にもよりますが、柴犬にボールを渡すとたいてい遠くに走り去ってしまいます。
なかなか帰ってこないので気をつけてくださいね。
The girl lent her friend her new MacBook Air.
(彼女は友達に新しいMacBook Airを貸してあげた)
「主語」はThe girl、「Verb」はlent、「O(人)」はher friendです。
「O(もの)」はher new MacBook Airとなります。
ちなみに新品のMacBook Air(ノートパソコン)は10万円以上します。
トラブルのもとになるので友達に高価なものを貸すのはやめましょう。
I showed him a picture of Okinawa.
(彼に沖縄の写真を見せてあげた)
「主語」はI、「Verb」はshowed、「O(人)」はhim、「O(もの)」はa picture of Okinawaとなります。
僕は海外も好きなのですが、沖縄も好きです。
安くておいしいローカルフードの店を知りたい方はぜひ声をかけてくださいね。
以上のgiveのグループはtoを使えばV3に書き換えることができます。
つまり、SVOのパターンになります。Sは「主語」、Vは「Verb」、Oは「目的語(名詞)」です。
少しだけ見てみましょう。
I gave him some advice.
これを書き換えると
I gave some advice to him.
となります。「主語」がI、「Verb」がgave、「O(名詞)」がsome adviceです。
V3になっているので確認してください。
(2) buyのグループ
次はbuyのグループです。「人のために…を買ってやる」というイメージです。
代表的な単語を見てみましょう。
buy(買ってやる)
cook(料理してやる)
get(手に入れてやる)
order(注文してやる)
save(とっておく)
call(呼ぶ)
find(見つけてやる)
make(作ってやる)
prepare(料理などをこしらえる)
spare(分け与える)
いろいろありますが、単語ばかり見ても眠くなるので例文を見ましょう。
He bought his dog clothes.
(彼は犬に服を買ってあげた)
clothesは「クロージーズ」とは発音しません。
「クローズ」です。
「主語」はHe、「Verb」はbought、「O(犬)」はhis dog、「O(もの)」はclothesとなります。
S(主語)V(Verb)O(犬)O(もの)のパターンですね。
I’ll find you a vacant seat.
(空席を見つけてやるよ)
「主語」はI、「Verb」はfind、「O(人)」はyou、「O(もの)」はa vacant seatとなります。
willは助動詞なのでVerbではありません。
I’ve ordered you some dessert.
(デザートを注文してあげたよ)
「主語」はI、「Verb」はordered、「O(人)」はyou、「O(もの)」はsome dessertとなります。
dessertは一つ一つのケーキなどに注目すると可算ですが、「食後のデザート」のようにふわっとしたイメージのときには不可算名詞となります。
Get me a nice camera.
(私にいいカメラを手に入れてください)
「Verb」はGet、「O(人)」はme、「O(もの)」はa nice cameraとなります。
この例文は、市販のある文法書に載っていたのですが、「いいカメラ」とはどんなカメラなのでしょうか。
高画質の写真を撮れるもの、持ち運びに便利なもの、値段がリーズナブルなものなど人によってそれぞれです。
なかなか難しいですね…笑
buyのグループはforを使えばV3に書き換えることができます。
He bought his dog clothes.
これを書き換えると次のようになります。
He bought clothes for his dog.
「主語」はHe、「Verb」はbought、「O(もの)」はclothesとなります。
SVOなのでV3ですね。
2. O(もの)に「名詞句」や「名詞節」が入る場合
「句」とは〈S+V〉が含まれていないもの、「節」とは〈S+V〉が含まれているものをいいます。
それらのうち、名詞の働きをする固まりが、「名詞句」「名詞節」です。
SVOOが、S(主語)、V(Verb)、O(人)、O(もの)になるというのは先ほども言いました。
O(もの)には「単語の名詞」だけではなく、「名詞句」「名詞節」も入ります。
グラマーテーブルのVerbalの表の「名詞句」、「名詞節」について順番にみていきましょう。
(1)名詞句の場合
i) 不定詞
これは学校でto不定詞として習うものです。toの後にはVerbの原形がくるので頭を使わなくてらくちんですね。
She promised me to keep a secret.
「主語」はShe、「Verb」はpromised、「O(人)」はmeです。
「O(もの)」はto keep a secretとなります。
ii) 疑問不定詞
これはwhatやwhichなどの疑問詞に不定詞がくっついたものです。
名前は難しいのですが、中身はそれほどでもありません。
Would you advise me which to buy?
(どちらを買ったらいいか教えてくれませんか)
「主語」はyou、「Verb」はadvise、「O(人)」はmeです。
「O(もの)」はwhich to buyとなります。
adviseはVerbで使うと「アドバイズ」と音が濁るので気をつけてください。
名詞はadviceです。
My sister taught me how to make pancakes.
(姉は私にパンケーキの作り方を教えてくれた)
「主語」はMy sister、「Verb」はtaught、「O(人)」はmeです。
「O(もの)」はhow to make pancakesとなります。
(2)名詞節の場合
O(もの)には名詞節も入ります。〈S+V〉が含まれているものが節です。
i) that節
I convinced him that he was wrong.
(彼が間違っていることを悟らせた)
「主語」はI、「Verb」はconvinced、「O(人)」はhimです。
「O(もの)」はthat he was wrongとなります。
ii) 疑問詞節
疑問詞は句だけではなく、節も作ることができます。例文を見てみましょう。
This book shows you how dogs run.
(この本を読めばどのように犬が走るのかがわかる)
「主語」はThis book、「Verb」はshows、「O(人)」はyou、「O(もの)」はhow dogs runとなります。
以上をまとめると、V4のVerbはS(主語)V(Verb)O(人)O(もの)をとります。
O(もの)には単語の名詞はもちろん、名詞句、名詞節も入ります。
V4は質問が多いためところなのですこし丁寧に説明しました。